フェーズフリー = 災害専用システムは使われない
災害時には、迅速な被災状況等の把握が重要です。このため、一部の市町村では、スマホのアプリを開発し、住民から災害時の状況について情報提供してもらう取り組みがあります。
理由は、「災害専用システムは災害時に使われない。」といった過去災害の様々な教訓から、多くの人が言っている定説があり、この定説からダメと評価されます。
災害時にだけ使うものは、災害時には使われない。平時から使っているものを、災害時に活用する発想が必要です。
別の言葉では「フェーズフリー(Phase Free)」といった概念も提唱されています。
フェーズフリー
『平常時と災害時という社会のフェーズ(時期、状態)を取り払い、普段利用している商品やサービスが災害時に適切に使えるようにする価値』
想像するに、事例の市役所では、上記の定説を全く考慮していないと思います。
一般論として、アプリを開発する労力と、アプリを多くの人に使ってもらう労力を比較すると、圧倒的に後者の労力が大きい、と言われてます。
事例の市役所は、予算を獲得してアプリ開発を外注し、アプリが完成して満足。市役所が開発した災害用のアプリなんだから市民は当然使うだろう、と担当者が思っているかどうか定かではありませんが、これに近い状況と想定されます。
そんなことはない、事実誤認だ!といった情報をお持ちの方は、ぜひご連絡いただきたく、お願いします。
私が提唱している災害時のツイッター活用は、定説=フェーズフリーに沿った手法です。
尼崎市さまへの説明資料 from Shigeru INANO