実るほど頭を垂れる稲野かな

災害時のツイッター活用の提案

災害時 ラジオ vs スマホ

先日、車を運転しながらラジオを聴いていると、東日本大震災関連の話題の一環で、大災害では停電でテレビが使えないケースがあり、電池式のラジオを用意しましょう、と話があった。確かに停電になったら、コンセントの電源を必要とするテレビは使えない。し…

建設会社の広報について考える

群馬県建設業協会(群建協)の「ぐんケン見張るくん」が土木学会の土木広報大賞2021にて、特別賞を受賞されました。改めて、その取り組みについてご紹介、考察したいと思います。 「ぐんケン見張るくん」とは災害や大雪の時に現場の状況を逐一ツイッターに投…

災害現場の情報はオープンにすべし

大雨や大地震など、あなたの周囲で災害が発生した場合、どちらの情報が必要ですか。 ① 市内の被災箇所数② 自分の周囲のリアルな最新状況(異状無しも含む) 被災地の人にとって、被災箇所数など集計・整理された情報①よりも、自分の周囲のリアルな最新情報②が…

避難する理由を伝えるべき

災害対策基本法が改正され、従来の「避難勧告」が廃止。「避難指示」に一本化されました。(2021年5月20日施行) この背景は、従来の避難勧告、避難指示の違いがわかりにくい。それが避難の遅れにつながっている、とのことです。 しかし適切な避難行動のた…

災害情報のリダンタンシー

リダンタンシー(redundancy) 「冗長性」、「余剰」を意味する英語であり、国土計画上では、自然災害等による障害発生時に、一部の区間の途絶や一部施設の破壊が全体の機能不全につながらないように、予め交通ネットワークやライフライン施設を多重化したり…

建設会社が災害時に現場状況をツイート

2月13日23時過ぎ、福島県沖を震源とする地震が発生し、福島県浜通りなどで震度6強を記録しました。 群馬県では震度4を記録しました。群馬県内の建設会社(群馬県建設業協会)は、緊急パトロールを実施し、そのパトロールの実施状況を逐一ツイッターに投稿しま…

災害時には市町村の機能停止を想定すべき

NHK NEWS WEBの記事(2021年1月7日)に「全国の184自治体で庁舎が津波で浸水するリスク」との記事が掲載されています。 www3.nhk.or.jp ざっくり言うと、184の自治体の庁舎が津波浸水区域にあるってことです。184の自治体の中には、青森県、神奈川県、徳島県…

リアルな災害情報をリアルタイムに伝えるには?

災害時、避難情報が出ても逃げない住民が、少なからずいます。 こうした実態を受けて、国土交通省では「住民自らの行動に結びつく水害・土砂災害ハザード・リスク情報共有プロジェクト」という取り組みを平成30年から進めており、プロジェクトレポート(中間…

災害伝言サービス は、フェーズフリーの真逆

災害時の専用システムは使われない。 日常的に使っているシステムを災害時に活用することが重要、と古くから多くの人が言っています。 具体的な事例として、災害時の安否確認における『災害伝言サービス』と『LINE』について説明します。 災害伝言サービスと…

台風10号接近中に消防団が現場からツイート

2020年9月上旬、大型の台風10号が九州に接近。その際中、宮崎県日向市の消防団は巡視中の現場状況を逐一ツイッターに投稿。(日向市消防団としての実名アカウント) 具体的なツイートは、こちら にまとめました。 異常なしの情報から、道路冠水、河川の水位…

フェーズフリー = 災害専用システムは使われない

災害時には、迅速な被災状況等の把握が重要です。このため、一部の市町村では、スマホのアプリを開発し、住民から災害時の状況について情報提供してもらう取り組みがあります。 東京都東村山市の事例 茨城県常総市の事例 この東村山市と常総市の事例、2つと…

災害時のツイッター活用

災害時のツイッター活用に関する私見です。 地方自治体等へ災害時の状況把握にツイッターを活用することを提案すると、以下のようなステレオタイプの否定意見が出ます。 意見1 「大多数が匿名のツイッター情報は信頼性が無い。そんな情報源は災害時に使えな…

災害時、SNSの未確認情報をどうする?

2019年12月にNHKの災害特集ドラマの中で、SNSの未確認情報をどうするか?といった場面がありました。 ドラマを要約すると 架空の放送局の中で、工場被災で毒ガスの発生情報がSNSに投稿され、未確認情報だからと放送せず。結果として毒ガスで犠牲に…

ツイッター情報で共助を

blog.twitter.com 台風19号における長野県防災のツイッター活用が話題です。 ツイッタージャパンのブログでも紹介されています。 要約すると、 台風19号の際、長野県防災のツイッターから、被害状況の投稿を呼びかけるツイート。(ハッシュタグは『 #台風19…

令和時代の半鐘は、ツイッター

台風19号関連の新聞記事があります。 mainichi.jp 要約すると、堤防決壊など危険が迫る中、消防団が半鐘を連打して、住民に危険を知らせた、とのことです。 この記事について、思うところを書きます。 まず、今の時代、そもそも半鐘がある地区は郊外の田舎…

長野県の災害時ツイッター活用について

www3.nhk.or.jp NHKニュースでも取り上げられた、災害時の長野県のツイッター活用について、考察を加えます。 経緯を整理すると 10月12日17時11分に、長野県防災のツイッターアカウントから下記のように、被害についての情報提供を呼びかけるツイートがあり…

建設会社が災害時に現場からツイート

群馬県建設業協会では、災害時にパトロールや応急復旧を実施し、その現場の状況を逐一、ツイッターに投稿しています。そのことが読売新聞や群馬テレビにも取り上げられました。 www.yomiuri.co.jp こうした建設会社が、災害時に現場状況をツイッターに投稿す…

地区防災計画はダメ

地区防災計画(ちくぼうさいけいかく)ってご存知でしょうか? 結論から言うと地区防災計画はダメだと思います。 地区防災計画とは、災害対策基本法に基づき、市町村内の一定の地区の居住者及び事業者(地区居住者等)が共同して行う当該地区における自発的…

ツイッター活用の防災訓練 について

和光市などにおけるツイッター活用の防災訓練について説明します。 ツイッター活用の防災訓練とは、 災害発生を想定し、市民が現地の状況をツイッターに投稿する訓練 市民が写真と投稿文で、どこが、どんな状況か、をツイッターに投稿 投稿にはハッシュタグ…

エスカレータで片側を歩く是非

まずは、エスカレータではなく、道路、それも田舎の上下2車線の道路で、農業用のトラクタが低速で走っている状況を思い浮かべてください。見通しが良くて、対向車は来ません。そこで右側車線に出て、一時的な逆走状態でトラクタを追い抜いて先に行く。これ…

令和時代の共助は、ネットコミュニティで

阪神淡路大震災では、倒壊家屋の中の被災者の多くは、公的な救助ではなく、近隣住民から救出されました。これをきっかけに、災害時の救助には自助、共助、公助の3種類があり、大規模災害では共助が重要と言われるようになりました。 的確に共助が行われるた…

安心してください。ジオタグ使えます。

米Twitterは6月19日(日本時間)、“Twitter”の投稿(ツイート)に正確な位置情報をタグ付けする機能を削除すると発表した。 forest.watch.impress.co.jp ツイッターで正確な位置情報=ジオタグが使えなるのか?とびっくりしました。 そこで、具体的な状況を…

Society5.0 時代の災害情報システム

「組織の枠を超えたリアルタイムな災害情報共有」 その必要性は昔から言われていますが、実現の目途が皆無です。その理由を考察してみると... 現状では、各組織の現地関係者が現場の状況を確認し、現地組織で情報を整理した後、上位組織に情報を伝達します。…

ツイッターで災害時の共助の潜在力を高める

大規模災害では、公的救助=公助は手一杯となり、迅速対応が困難 このため、 自分自身で身を守る=自助と、近所どうしで助け合う=共助が重要 実際に阪神淡路大震災では、多数の共助による救助が行われました。 共助が活発に行われるためには、普段から住民…

災害情報の集約はツイッターで

災害情報システムが必要だと言われています。その要件としては、 災害発生時、現地の写真等を含むリアルな情報が対策本部等に迅速に集約されるシステム 組織の枠を超えて、迅速に災害情報が共有されるシステム ところが、このシステム構築に向けた取り組みは…

災害は会議室で起きてるんじゃない!

「災害は現場で起きてるんだ!」 踊る大捜査線、青島刑事の名セリフから、「事件」を「災害」に置き換えたものです。 趣旨は、 発災直後の現場の情報は、 会議室を経由せず、 現場からダイレクトに情報をオープンにすべき。 ということです。 現状、災害発生…

アクティブ・ソナーとパッシブ・ソナー

ツイッターで災害情報を収集する方法を、潜水艦のソナーに例えると、2種類に分類できます。 ① パッシブ・ソナー方式 黙って聞き耳を立てて、様々な音の中から必要な情報を聞き分ける ② アクティブ・ソナー方式 探針音を発し、反射音を活用する パッシブソナ…

災害情報の信頼性と迅速性、大事なのはどっち?

台風、大雨、地震など災害が発生した際、状況を把握するための情報が必要となります。 これは、関係機関だけでなく、被災地に自分自身や家族・知人等が居る場合にも、災害情報が必要となります。 実態として、気象庁からは雨量、風速、震度の規模、津波の有…

災害時、建設会社が現場状況をツイート

災害発生時、真っ先に現場に急行するのは、施設の管理者や地域の建設会社です。(火災を除きます。) 災害現場に急行した者が、現場の状況をツイートすることで、その情報が広く、迅速に伝わります。 実際に、一般社団法人群馬県建設業協会(以下、「群建協…

ツイッターで救助要請する先は、ご近所さん(共助)

災害時に、ツイッターで救助要請する際、その担い手は近所の人=共助 を想定すべきといったお話です。 1.東日本大震災の事例 東日本大震災で、気仙沼の奇跡と言われている事例があります。 www.asahi.com 気仙沼の施設に取り残された大勢の人に関して、ツイ…